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日中歴史共同研究第4回会合

2009/12/29 10:45

中国担当

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日中歴史共同研究第4回会合 1

日中歴史共同研究第4回会合(概要)

平成21年12月28日


12月24日午後、日中歴史共同研究(日本側座長:北岡伸一東京大学教授、中国側座長:歩平中国社会科学院近代史研究所所長)第4回会合が、ホテル・オークラ(東京)において開催された。
第4回会合は、今期共同研究の最終会合であり、和やかな雰囲気の下、両国委員は2006年12月の第1回会合以来進めてきた共同研究を振り返りつつ、研究成果の発表方法及び今回会合での発表文書について合意した。

また、同日、会合に参加した両国委員は岡田外務大臣を表敬した他、日中両国座長が共同記者会見を行い、研究成果について紹介した。


1.日程
12月24日(木曜日)
 15時30分〜16時15分  全体会合
 17時10分〜17時40分  岡田外務大臣表敬
 17時45分〜18時20分  両国座長による共同記者会見

2.第4回会合概要
1.総論
冒頭、北岡伸一・日本側座長及び歩平・中国側座長による冒頭挨拶が行われ、続けて、研究成果の発表方法等について議論を行った。

(1)北岡座長の冒頭挨拶要旨
年末のお忙しいところ、中国側委員の皆様には日本に来ていただき感謝する。本日の第4回会合が最終会合となる。活発な議論を行い、今日の会合を円満に終わらせたいと思う。

(2)歩平座長の冒頭挨拶要旨
日本側委員と再会できて嬉しく思う。最初にお会いしてから3年になるが、この3年の間、お互いに苦労していい仕事ができたと思っている。
歴史問題は長い間積み残されてきた問題であり、すべての問題を扱うには3年は短い期間である。それにもかかわらず、多くの努力を払って成果を得ることができたことは喜びである。歴史共同研究を通じて中日両国の学者が3年間築いてきた交流と友情を継続させていきたいと思っている。

2.研究成果の発表
今期共同研究の研究成果については、日中両国委員間での議論の結果、以下のとおり段階的に発表することで合意が得られた。

(1)第4回会合においては、報告書の一部、すなわち、報告書全体の序、「古代・中近世史」総論、「近現代史」総論の3本の序章を発表することで一致した。また、同時に、これまでの研究の経緯等を簡単にまとめた「日中歴史共同研究の終了について」と題する資料も発表することとなった。

(2)それ以外の各委員が作成した論文を含めた報告書全体については、第4回会合から1ヶ月以内に発表するべく作業することとなった。また、その後数ヶ月以内に、報告書の日中両国語の翻訳についても発表することとされた。

(3)なお、近現代史分科会の戦後の歴史に関する3つの章(第3部第1章〜第3部第3章)に関する論文は、今回発表する報告書には含まれず、次の段階の歴史共同研究において継続して研究することとされた。

3.岡田外務大臣への表敬

(1)冒頭、岡田大臣より、概要以下のとおり述べた。

(イ)両国委員の多大なるご努力により、第1期日中歴史共同研究がまとまったことを嬉しく思う。難しい問題もあったかと思うが、両国委員の方々の熱意と研究へのご協力に対し、心から敬意を表する。

(ロ)日中歴史共同研究は、日中両国を代表する専門家が歴史を共に研究することで、日中間の長い交流の歴史に対する客観的認識を深め、両国間の相互理解の増進に貢献しようとする非常に意義深い取組である。研究の過程での率直な意見交換を通じ、お互いの考え方の差異も認識されたことと思う。これこそが相互理解を深める第一歩だと信じる。

(2)これに対して、北岡座長より、概要以下のとおり述べた。

(イ)歴史共同研究では、日中の委員が一本の論文を共同で書くのではなく、同じテーマについて日中双方が執筆者の個人の認識に基づきそれぞれ論文を書く手法をとった。論文に表れているのは個人の意見である。研究の過程でいくつかの前進があり、本研究は継続する価値があって、続けていく必要がある取組だと感じている。

(ロ)今回は全体の報告書の発表は間に合わなかったが、来年1月末までには発表したいと考えている。ただ、最終会合の終了を踏まえ、全体の序文、各分科会の序文をそれぞれ発表することとした。

(3)また、歩平座長より、概要以下のとおり述べた。

(イ)両国の執筆者はそれぞれ論文を書き、論文を書く過程で議論を行い、相互理解を深めた。そして、議論の過程において、日中双方の委員は日中の政治文書を踏まえて議論してきた。

(ロ)日中の学者が共同研究に取り組むことは、両国国民の草の根レベルでの関係を密接にするものであると思う。

外務省プレスリリース