広東省政府は3月18日、最低賃金基準を5月1日から約2割引き上げると発表した。
広州市では月額860人民元から1,030元に跳ね上がり、全国でも最高水準となる。
大幅な改定で省内賃金の底上げを誘導し、深刻化するワーカー不足の緩和につなげたい狙い。
一方、企業にとっては労務コストがかさむことで、回復基調にある経営が圧迫されることにもなりかねない。
同省人力資源・社会保障庁は「広東労働市場の吸引力を高め、省外からの出稼ぎ労働者を呼び戻し、一部企業の求人難を緩和する助けになる」と説明。
深刻化するワーカー不足の背景には、長江デルタをはじめ他地域の所得水準が上がり、広東で働く「うまみ」が減っていることがかねてより指摘されている。改定後の 1類最低賃金は、上海市(960元)、江蘇省(960元)、浙江省(960元)、北京市(800元)などライバル地域を上回り、全国最高水準となる。
ただ、上海市、浙江省は4月から15%、北京市も早ければ4月から10%前後の引き上げを予定しており、広東省のアドバンテージにはならないとの指摘もある。
●広東最低賃金平均21.1%上昇 2010年5月1日より実施(中文)
●関于調整当省企業職工最低工資標準的通知(中文)
●広東省人民政府WEBサイト
広東省、5月から最低賃金を平均2割引き上げ
Posted on 2010/03/25 10:50
2010/03/25 10:50
中国担当
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