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全日空貨物機、大連で放射線量理由に荷降ろし不許可。

2011/03/18 16:20

中国担当

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全日空貨物機、大連で放射線量理由に荷降ろし不許可。 1

全日本空輸の3月16日の成田空港発、中国・大連(遼寧省)着の航空貨物便が「搭載貨物の放射線が基準値を超えている」ことを理由に荷降ろしを許されず、引き返したことが3月17日、明らかになった。

福島第1原子力発電所の事故を受けた大連空港側の対応とみられるが、基準値に関する明確な説明はなかったという。

全日空大連支店によると、東日本巨大地震の発生後、大連着の航空貨物便の荷降ろしが放射線量を理由に差し止められたのは初めて。

日系の商船会社にも日本からの直航船を対象に放射線検査を実施するとの通達がなされている。
ただ検疫当局は放射線の基準値の根拠を明確にしていないため、各社は対応に苦慮している。
在瀋陽日本総領事館は3月16日、遼寧省政府に対し基準の根拠を説明するよう申し入れた。

中国では衛生・検疫を担当する担当部局が3月15日、放射性物質の検疫を強化するよう各地の検疫局に指示するよう通達。広州空港で検査が始まり、3月16日には青島や杭州などに拡大した。
対象は機体や搭載貨物のほか乗客も含まれるが、乗客では今のところ検査にかかった例はないという。

韓国政府は3月14日日から日本産輸入食品の放射線検査を強化。
豚肉や鶏肉では通常の抽出調査を全量調査に変更し、水産品も通常6カ月に1回の調査を1週に1回に頻度を高める方針だ。

3月17日からは仁川空港と金浦空港で日本から到着した乗客のうち希望者を対象に放射線検査を始めた。

タイ保健省も日本から輸入される食品の放射線検査を始めた。
「消費者保護のための予防的措置」と説明している。

インド保健・家族福祉省も3月15日、日本からの輸入食品のサンプル検査を実施すると通達した。

米国のナポリターノ国土安全保障長官は3月17日、日本から米国に着く人と貨物は検査を受けているが、放射線は検知されていないと明らかにした。


日本経済新聞
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