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日中外相会談(概要)

2011/03/23 12:25

中国担当

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日中外相会談(概要) 1

日中外相会談(概要)

平成23年3月19日


松本外務大臣は、3月19日(土)15時10分から約1時間強、京都において、楊潔篪・中国外交部長との間で外相会談を行ったところ、概要は以下のとおり。

<1>東北地方太平洋沖地震

(1)中国からの支援

1.(ア)松本大臣から、今般の東北地方太平洋沖地震に際し、胡錦濤国家主席、温家宝総理及び楊部長などから温かいお見舞いの言葉を頂き、また、18日には、胡主席が北京の日本大使館を訪問し、記帳されたこと、更に、緊急援助隊の派遣、援助物資の提供といった支援、中国からの数多くの民間の義援金などに対し、日本政府及び国民を代表して、心から感謝申し上げる旨述べた。

2.(イ)楊部長から、今般の東北地方太平洋沖地震に関し、改めて心からお見舞いを申し上げる、中国国民は今般の被害を我が事のように感じている、日本政府と国民が、必ずやこの困難を乗り越え、復興を遂げることを信じている旨述べた。

(2)防災協力

1.(ア)松本大臣から、日本は今回未曾有の地震と津波により甚大な被害を被ったが、中国も2008年の四川大地震など、大規模な地震を経験されている、今般の地震を通じて得た経験と教訓を日中間及び日中韓三か国間で共有し、災害発生時の迅速な情報共有、支援受入れに係る協力など防災分野での協力を強化していきたい旨述べた。

2.(イ)これに対し、楊部長から、松本大臣と同様の趣旨を述べ、双方は、日中間及び日中韓三カ国間での防災協力を強化していくことで基本的に一致した。

(3)原子力安全

1.(ア)松本大臣から、福島第一原子力発電所の最新状況を説明した上、日本政府としては、引き続き事態を注視しつつ、緊張感をもって本件に取り組み、また、周辺住民の安全及び安心の確保に全力を傾けていく考えである、今後とも適時適切に必要な情報提供を行っていきたい旨述べた。

2.(イ)楊部長から、これまでの日本側からの詳細な情報提供に感謝している、引き続き必要な情報提供をお願いしたい旨述べた。

<2>日中関係

(1)総論

1.(ア)双方は、本年の辛亥革命100周年、来年の日中国交正常化40周年という、日中関係にとって節目の年であることを踏まえ、戦略的互恵関係の深化及び国民感情の改善に向け尽力していくことで一致した。

2.(イ)双方は、本年の菅総理の訪中をはじめとするハイレベル交流を促進していくことで一致した。
また、楊部長から、松本大臣の訪中について招待があり、これに対し、松本大臣から謝意の表明とともに、双方が都合のよい時期に訪中したい旨述べた。

(2)東シナ海資源開発

松本大臣から、白樺油ガス田に対する日本国民の高い関心を伝え、東シナ海資源開発に関して、国際約束締結交渉を早期に再開することが重要である旨述べた。
これに対し、楊部長からは、交渉再開のために必要な環境と雰囲気をつくることが重要との発言があった。

<3>北朝鮮

1.(1)松本大臣から、六者会合を再開し、真に問題を解決するためには、非核化に向けた北朝鮮の具体的行動がまず必要であり、中国からの北朝鮮に対する働きかけに期待する、北朝鮮が公表したウラン濃縮活動は安保理決議及び六者会合共同声明に違反しており、国連安保理を含む国際社会がしっかりとしたメッセージを発出することが必要である旨述べた。

2.(2)楊部長から、問題の解決のためには対話が重要であり、その観点から六者会合の再開が重要である、中国としても種々努力をしているところである旨述べた。


外務省プレスリリース