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日中映像交流事業「映画,テレビ週間」「アニメ・フェスティバル」開幕行事

2011/06/15 07:50

中国担当

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日中映像交流事業「映画,テレビ週間」「アニメ・フェスティバル」開幕行事 1

日中映像交流事業「映画、テレビ週間」「アニメ・フェスティバル」開幕行事(概要)

平成23年6月


2011年6月8日、北京を訪問した麻生太郎総理特使の出席を得て、日中映像交流事業「映画、テレビ週間」「アニメ・フェスティバル」の開幕行事が開催されたところ、概要以下のとおり。
(増子輝彦参議院議員,富田茂之衆議院議員,太田昭宏前衆議院議員他が一行として参加)

<1>記者会見(13時00分〜13時40分)

麻生特使出席の下、日中映像交流事業「日本映画、テレビ週間」「日本アニメ・フェスティバル」の記者会見が行われ、麻生総理特使より概要以下の挨拶を行った。
また他の登壇者(山田洋次監督、小林政弘監督、仲代達矢氏、松坂慶子氏、徳永えり氏、桜庭ななみ氏)からも挨拶があった。

1.(1)日中の交流史上画期的なこの事業の開幕行事に参加でき、嬉しく思う。
2.(2)本年3月に発生した東日本大震災に際し、中国からいただいた温かい支援に対して、心から感謝。
3.(3)アニメや漫画は言葉ではなく映像を通じて様々なことを表すことができる力がある。「ポケット・モンスター」はその代表例。
4.(4)近年、日中両国の若者を中心にお互いの映画、テレビ番組及びアニメに対する関心が高まっており、本事業を通じ、日中両国間の相互理解が更に深まることを期待。
5.(5)日中間の映像分野における協力やビジネスが拡大すれば、「戦略的互恵関係」の更なる具体化にとっても有意義。

<2>温家宝総理との会見(16時10分〜17時00分)

麻生特使一行は、温家宝総理との会見を行ったところ、概要以下のとおり。
会見には両国の映像関係者が出席した。

1.(1)温家宝総理から、概要以下の発言があった。
 1.ア 自分(温総理)は、日中両国の友好の源は国民にあり、民間にあると考えてきた。映画は、心を揺さぶり、人の心の内面を表現することができる。アニメは、特に若い人々に好まれる。映画やアニメにおける交流や協力を強化することは、文化交流、人的往来、産業協力を促進し、両国国民の相互理解や相互信頼を増進することができる。
 2.イ 東日本大震災の発生にもかかわらず、今回日本側は予定どおり開幕行事を実施し、代表団を派遣した。このことを通じて、我々は、日中友好の推進に対する日本国民の真摯な気持ちを感じただけでなく、日本国民が震災後に冷静さ、自信、困難を克服する勇気を感じた。
 3.ウ 先般、自分は福島県及び宮城県を訪問し、被災者を見舞い、中国国民から日本国民に対するお見舞いの気持ちを届けた。改めて、麻生特使及び日本側の友人を通じて中国国民から日本国民に対する友好的な気持ちをお伝えしたい。
(別途、温総理から、本日は緊急援助隊の代表者も出席している旨紹介があった)

2.(2)麻生特使から、概要以下の発言があった。
 1.ア 温総理の先般の訪日に際しては、福島県及び宮城県の被災地を慰問いただき、感謝申し上げる。
 2.イ 映画やアニメは、言葉は通じなくても映像を通じて内容を理解することができ、その点で人と人とのコミュニケーションを良くする上で大変効果的であり、映画やアニメをもっと高く評価すべきである。
 3.ウ アニメ、コンテンツ産業、映像等のビジネス交流の拡大は、友好感情を促進するだけでなく、両国の国益にも資する。

3.(3)また、同席した両国の映像関係者からも発言があり、山田洋次監督からは、概要以下の発言があった。

映像業界にとって、日中の交流が政府レベルで行われることは喜ばしく、今後も継続されることを願っている。日本でも中国の映画は人気が出てきている。
日本人ももっと多くの中国映画を見るべきだし、中国でも日本映画に触れる機会を増やしてもらいたい。

<3>開幕式典(17時00分〜17時30分)

 会見に引き続き,日中双方から合計約500名の参加を得て,開幕式典が盛大に行われた。冒頭の蔡武文化部長による挨拶に続き,麻生特使から概要以下の挨拶を行った。

1. (1)東日本大震災による被害に対し、中国から、緊急援助隊の派遣、多くの義援金や支援物資の提供といった支援をいただいた。また、先般、温家宝総理は、宮城県と福島県を訪問され、被災者の方々に直接温かい励ましの言葉をかけて下さった。これら中国政府及び中国国民の心遣いに対し、心より感謝する。本日の開幕式典には、日本に派遣された中国緊急援助隊、四川大地震の際に派遣された日本の緊急援助隊の参加も得ている。

2.(2)日本では、被災地の復興が本格化しつつある。日中映像交流事業を成功させることは、復興に向けて動き始めた被災地及び被災者を励ますことができると思う。

3.(3)私は、外相時代に「国際漫画賞」を作った。漫画は、表現形式として独特。人生、思想、愛、友情、人の成長、すべてを描くことができる。国境、世代を超えて、若い心と精神をつなぐ力がある。そのような漫画の担い手に、漫画の本家である日本から賞を贈りたいという気持ちから「国際漫画賞」を作った。中国からは、尹川(いん・せん)氏が、第2回国際漫画賞優秀賞を受賞している。漫画の力は、今回の交流事業のテーマである映画、テレビ、アニメといった映像作品すべてに当てはまる。今後、漫画に加えてこれらの映像分野においても、幅広い交流が進むことを期待する。

4.(4)日本映画週間では、最近の日本の話題作が上映され、今後、数多くの日本のテレビ番組などが中国国内で放送される。この機会を通じ、中国の方々が、現在の日本への理解を深めることを期待する。そして、両国国民の相互理解の深まりが、日中関係の長期的、安定的な発展につながり、日中「戦略的互恵関係」の深化に貢献するものと確信する。

<4>展示参観(17時30分〜18時00分))

開幕式典終了後、麻生特使及び温家宝総理は、会場内に設けられた日本の映画、アニメ、テレビに関する展示を、説明を受けながら参観した。冒頭、日本の代表的キャラクターであるドラえもんと中国の代表的キャラクターである喜羊羊、日中の子供達が、麻生特使及び温家宝総理と交流を行う場面があった。その後、麻生特使及び温総理は、日本映画週間で上映される作品及びアニメのダイジェスト映像、日中緊急援助隊のそれぞれの活動の様子、温総理の被災地訪問の映像を鑑賞した。

<5>交流会(18時30分〜19時30分)

展示参観終了後、蔡赴朝国家広播電影電視総局長及び日中両国の緊急援助隊、日中の監督・俳優をはじめとする映像関係者等約400名が参加して、交流会が行われた。冒頭、丹羽在中国日本国大使による挨拶で、日中の緊急援助隊の紹介が行われ、両国緊急援助隊10名余りが登壇すると、参加者から感謝の意を込めた温かい拍手が沸き起こった。

<6>その他

麻生特使は、今次北京滞在期間中、蔡武文化部長、楊潔篪外交部長及び李肇星全人代外事委員会主任委員と意見交換を行った。


外務省プレスリリース